音には、空気音(空気中を伝わる音)、固体音(建物の振動により発生する音)の2種類があります。このうち、空気音については、コンクリートのように重くて硬い材料を介することで大きく低減することができます。
共同住宅の界壁(戸境の壁)が、鉄筋コンクリートで出来ていれば、一定の防音性が期待できますが、ワンルームマンションの場合は、鉄筋コンクリート造の建物であっても界壁は「造作壁(軽量鉄骨下地に石膏ボードを貼り付けた壁など)」で仕切られているものも存在します。
部屋を借りる前に下見が出来れば、「コンコン」と界壁を軽く叩いてみて下さい。中空の軽い音がすれば、それは造作壁です。壁内部には通常、防音を目的としてグラスウール等の断熱材が入っていますが、防音効果は限定されます。界壁を叩いたときに、大きな石のような重厚感があれば、それは鉄筋コンクリートの構造壁です。コンクリートの厚みにもよりますが、概して遮音性は高いと言えます。
その他、空気音の対策には、遮音・吸音性の高いカーテンを使用することも一定効果があると考えられます。
足音や子供が飛び跳ねる音などの固体音の対策は、振動を抑えることがポイントです。床にカーペットを敷いたり、騒音発生源の下にゴムマットを敷くなどすると効果的です。
同じ音量でも、「意味のある音」は無意識のうちに聴いてしまうため、より耳障りに感じることもあります。特にワンルームマンションは、界壁の遮音性が期待できないケースが多いため、お互いがマナーを守って暮らすことが必要です。