憧れの「オープンキッチン」にリフォームするにあたり、気を付けるポイントがあれば教えてください。
ダイニングやリビングと視覚的・機能的に連続した空間に設けたキッチンを「オープンキッチン」と言います。開放感があり部屋が広く見えることに加え、キッチンに居ても家族とのコミュニケーションをとりやすいなど、数々のメリットがある「オープンキッチン」ですが、居住空間からキッチン内部の様子が見えるため、常にキッチンを美しく片付けておかなければ、部屋全体が雑多な雰囲気となってしまいます。また、臭い・煙や音がリビングなどに流れ、生活の妨げとなる場合があります。これらの課題をどのように克服するかが、快適なオープンキッチンを実現するためのポイントとなります。
対面キッチンは、キッチン背面(ダイニング側)の壁を立ち上げたり、カウンターや収納を設けることで、キッチンの手元を隠すことが可能です。さらに、吊戸棚を設けて開放性を抑え「セミオープン」とする方法もありますが、開放感が損なわれてしまうケースがあるため注意が必要です。その他、キッチン・ダイニング・リビングをL型に配置することで、キッチンへの視線をコントロールするなど、平面計画の工夫によって対応する方法もあります。臭い・煙の問題については、換気扇などの設備機器の性能に頼るほか、煙の「上昇する」性質を利用し、天井に垂れ壁を設けることで煙が生活空間へ流れ込むことを防ぐことが可能です。
豊かな空間をもたらす「オープンキッチン」ですが、モデルルームや雑誌の雰囲気に左右されず、実際の生活をイメージして計画することが大切です。