住宅は、子育て期・子供の独立後など、人生における環境の変化とともに必要な間取りや大きさが変化していきます。特に2階建ての戸建て住宅では、高齢化とともに2階の使用頻度がぐっと低くなるケースが多く見受けられます。

高齢化などで2階への上り下りが苦痛になる状況では、荷物を持って上下階を移動することはできません。2階を物置にするつもりでいると、使わないものがあふれ、必要なものも出てこない状況に陥ってしまうため、注意が必要です。3階建ての住宅になると、さらに上下階の移動が大変なものとなります。エレベーターの増設スペースを設けておくなど、あらかじめ将来を考えた間取りとしておくと安心です。

将来的にワンフロア生活を可能とするためには、トイレ・キッチン・浴室などを1階部分に確保するとともに、リビング・寝室を1階部分に設けることができる間取りとしておく必要があります。マンションは、ワンフロア生活を前提とした間取りとなっていますが、戸建て住宅でワンフロア生活を実現するためには、一定の敷地面積が必要となります。今後の日本では、人口減少が進み、一部の一等地を除き、不動産価格の下落が予測されます。優良な中古物件を見抜く力を付け、土地や住宅に縛られず、時々の生活に合わせて住み替えを行うことも、合理的な選択肢と言えます。