浴室の床をかさ上げすることで、脱衣室と浴室の間に生じている段差を解消することができます。浴室用すのこを置けば、段差は簡単に無くすことができます。しかし、単純に床のかさ上げを行った場合、相対的に蛇口の位置が低くなるなど、使い勝手や機能性に問題が生じてしまいます。バリアフリーリフォームを行う場合は、一点の問題にとらわれず、全体のバランスを考えながら計画を行う場合があります。
古い住宅における浴室の床は、脱衣室側に水が流れ込むことを防ぎ、水にまつわる諸問題を回避するため、隣接する部屋(脱衣室)の床よりも低くしていたという事情があります。
最新のシステムバスは、入り口扉の防水性も高く、浴室床の勾配も確保されているため、脱衣室との段差を無くすことが可能です。最新のシステムバスは、段差の解消だけではなく、温かく滑りにくい床やまたぎの低い浴槽、手すりの設置など、バリアフリーへの配慮が充実したものも多く、品質も安定しています。また、安価な商品も普及しており、非常に短い工期で設置が可能です。
古い在来浴室のバリアフリーリフォームを考える際には、最新のシステムバスに入れ替えるという選択肢も考えてみると良いでしょう。