「建て増し」とは、既に建っている建物に新たに部屋などを建て加えることを指し、
一般的には「増築」という言葉を使います。
壁紙やフローリングなど建物の表面材料だけを取り替える「内装リフォーム」などと違い、
床面積が増える「増築」を行う場合は、気を付けなければならないことが多くあります。
基本事項として次の3点を理解しておいてください。
1.法律
増築の計画が、建ぺい率や容積率、建物の高さ、防火性能など、
建築基準法に適合したものとなっているか、十分に検討を行います。
敷地にゆとりが無い場合などは、
増築によって建ぺい率をオーバーしてしまうことなどが考えられます。
一般的には「用途地域」によって、これらの制限が異なるため、
敷地の「用途地域」を把握しておくことが必要です。
2.構造
増築により、建物全体の構造に悪影響を生じないか検討が必要です。
場合によっては、既存部分の補強工事が必要となります。
3.手続き
防火地域、準防火地域内で増築を行う場合は、建築確認申請が必要です。
その他の地域であっても、10平方メートルを超える増築を行う場合は、
原則として建築確認申請が必要となります。
「リフォームだから」と軽い気持ちで建て増し(増築)してしまうと、
知らず知らずのうちに違反建築物になってしまうこともあります。
「増築を伴うリフォーム」を行う際は、信頼できる専門家に相談することが確実です。