ものや家族が増えるなど、家が手狭になってくると、屋根裏のスペースが勿体無く感じますよね。屋根裏収納の設置について考えてみましょう。
(熱対策)
外壁・屋根・床下など、住宅は断熱材で包まれています。古い住宅の多くは、屋根直下階(2階)の天井裏に断熱材が敷き詰められています。この場合、屋根裏のスペースは断熱区画の外側になるため、夏場などは過酷な環境となります。最近の住宅は、屋根断熱(屋根の真下に断熱材を設置)を採用しているものも増えています。この場合は、小屋裏スペースは断熱層の内側となるため、そのまま屋根裏収納の設置が可能です。いずれにせよ真夏の小屋裏は高温となるため、十分な通風・換気が出来るよう配慮が必要です。
(法的扱い)
小屋裏収納は「ロフト」ともいうように、趣味の小部屋など、夢のあるスペースでもあります。しかし、建築基準法では、小屋裏収納は一般的な「居室」と明確に扱いが分かれており、注意が必要です。「小屋裏収納」は、「天井高さが1.4m以下」で、「可動式の梯子で上り下りするもの」でなければなりません。天井高さが1.4mを越えたり、固定した階段を設けたものは、「階」として扱われ、「床面積」への算入が必要になります。その他、各行政庁で扱いを定めている場合がありますので、事前に確認しておくとよいでしょう。2階建てのつもりが3階建てになっていたり、容積率の上限を超えてしまう場合がありますので、気を付けて下さい。また、梯子を使用してものを出し入れするため、収納品のサイズも考えておく必要があります。
普段使用しないものを収納するには、非常に便利な小屋収納・ロフトですが、その特徴を十分に理解した上で計画することが大切です。