ビルトインガレージのメリット・デメリットについて教えてください。

建物の一部を利用した駐車スペースを「ビルトインガレージ」と言います。ビルトインガレージの設置にあたり、注意すべき点を考えてみましょう。

（メリット）
・車を降りたあと、雨に濡れずに家へ入れます。
・愛車を風雨や塵からまもります。黄砂の時期など特にありがたさを感じます。
・駐車場部分の床面積は、容積率の算定対象となる床面積から除外することができる（床面積の1/5を上限とする）ため、都市部の狭小敷地などを有効利用できます。
・半屋内空間で使い勝手が良く、一時的な物置などにも便利です。また、愛車のメンテナンスも気軽に行えます。

（デメリット）
・一部の外壁（耐力壁）が極端に少なくなるなど、構造バランスが偏りがちです。大開口を設ける場合は、梁をワンサイズ大きくしたり鉄骨の梁を入れるなど、構造への配慮が欠かせません。
・ビルトインガレージ上部の部屋は、床が冷たく寒くなりがちです。断熱計画上は、ビルトインガレージは「屋外」扱いとし、天井部分などに入念な断熱施工が必要です。

住宅により、様々なタイプのビルトインガレージがありますが、中でも室内から愛車を眺めることのできる「ビルトインガレージ」は、車好きにとって憧れの存在です。ビルトインガレージ付き住宅を居心地の良い空間とするためには、デザインだけに気を取られず、注意点をしっかりと把握・対処した計画とすることが大切です。