新たに窓を設置する場合は「断熱性」「耐震性」が損なわれることに注意してください。
住宅の気密性を考えるうえで、最大の弱点となるのが窓などの開口部です。
窓の面積が大きくなったり、数が増えることにより、断熱性が損なわれます。
不必要に多くの窓を設けないことを心掛けるとともに、
新たに設ける窓は、断熱性能の高いものを使用することが理想的です。
また、構造上必要な耐力壁に開口部を設けることは極力避けます。
どうしても耐力壁に窓を設ける必要がある場合は、以下の方法も検討してください。
1.開口部の上下の壁補強
新たに設けた窓の下部(腰壁)と上部(垂れ壁)をしっかりと補強することで、
一定の耐震性を保つことが可能です。
面材の補強だけではなく、併せて柱や梁の接合金物を取り付けることが重要です。
2.窓の外側に筋交いを施工
細い金属製のブレース(筋交い)を設置することで、
窓の機能(通風・採光)と耐震性の両立が可能となります。
ただし、外壁デザインが犠牲となりますので、十分な検討が必要です。
3.近接する同じ向きの壁を補強
新たに設けた窓に近接する壁の補強を行います。
「直交する壁」では耐力を補えませんので、必ず「同じ方向の壁」を補強してください。
いずれの場合も、建物全体として耐震性が確保されているか、再チェックが必要です。
1,2については、公的機関の評価・認定を受けている商品・工法を採用するとともに、
それぞれの認定内容に沿った設計・施工を行うよう留意してください。