子供が小さいうちは子供部屋を1室の広い空間にしておき、成長した後に2室に分割したいと希望されるケースがあります。2室に分割する際には、どのようなことに注意すれば良いでしょうか?
(窓の位置)
2室それぞれに採光・換気が確保できるように分割しなければなりません。建築基準法では、有効採光面積は室面積の1/7、有効換気面積は室面積の1/20を確保することが定められています。子供部屋の分割により採光・換気の不十分な居室を生み出さないよう、注意が必要です。
(構造)
間仕切壁は、十分な強度を有するよう、その上下を天井や床の下地に固定することが必要です。天井梁・床梁の位置に合わせ間仕切壁をつくることが理想的です。間仕切り壁の下地には一定間隔ごとに間柱を入れ、壁は石膏ボードなどで間柱に固定します。鉄骨造など、非木造の建築物は、間仕切壁の増設について専門的な技術を要するため注意が必要です。間仕切壁は石膏ボードの厚みを大きくしたり、構造用合板を貼ることで強度が増しますが、極端に強度を上げてしまうと、建物全体の構造バランスが崩れてしまいますので気をつけなければなりません。
子供の成長や家族の状況により、暮らしやすい間取りは変わるものです。専門家のアドバイスのもと、あらかじめ下地補強などを入れておくと安心です。