バリアフリーのリフォームは、それを必要とされる方の身体状況などを踏まえ、適切に行うことが大切です。一般的に、住宅のバリアフリー・リフォームでは、次のような工事が考えられます。
(段差の解消)
歩行時のつまづき・転倒を無くし、安全な移動を可能とします。また、車椅子での円滑な移動を目的とするケースもあります。敷居を低くしたり、浴室の床のかさ上げを行うほか、玄関から道路に至るまでの屋外通路にスロープを設けるなど、屋内外の床の段差を解消します。また、床材を滑りにくいものに替えることも、転倒防止に有効です。スロープを設ける場合、勾配は1/12以下とします。なお、建物外部に設けるスロープの勾配は、1/15以下が望ましいとされています。
(手すりの設置)
転倒防止や移動・姿勢変化の助けとなるよう、玄関、トイレ、浴室、階段などに手すりを設置します。各動作特有の動きを考え、力を入れやすい位置・高さに設置することがポイントです。
(その他)
開き戸を引き戸に替える・和式便器を様式に替える・車椅子の回転スペースや介助者の作業スペースを確保するなど、バリアフリー・リフォームには様々なケースが考えられます。
バリアフリーの配慮が行き届いた住宅は、健康な人を含め全ての人にとって暮らしやすい安全な住宅でもあります。現在は必要無いという場合も、将来対応できるよう、できる限りの配慮をしておくと良いでしょう。